絵本ってこんなにあるの?
絵本というと、たいていの方は幼児と一緒にページをめくるような本を想像するのではないでしょうか。そして、自分で作った絵本を出版してみたいと考えている人もたくさんいます。
もちろん素人が作るわけですからプロが製作したものには及ばないかもしれませんが、欠点がある素人の作品が大きな感動を呼ぶというのは決して珍しいことではありません。もしも、そのような作品が自宅にあるのなら、放っておくのはもったいない話です。
絵本の種類について
絵本は幼児向けのものがたくさんありますが、実は、絵本は意外とたくさんの種類があります。幼児向けというと、だいたい2歳までの子どもを対象としていて、ストーリーを追うというよりも、言葉が繰り返されていたり、「ワンワン」など音の繰り返しがメインに作られています。
そして、4歳から6歳くらいが対象の絵本は、きちんと組み立てられたストーリーがあります。主人公の気持ちがわかるようになっていたり、絵本の世界観などが描かれています。
また、絵本は大人向けのものもたくさん出版されています。大人が読んでもストーリーに大きな感動があるような内容に作られていることが特徴です。それから、奇想天外なストーリーになっているナンセンス絵本、図鑑などに代表される知識絵本などもあります。
その他にも、絵が飛び出すなど楽しい仕掛けがある仕掛け絵本や、点字や絵が隆起されているようなバリアフリー絵本など、絵本には実に多くの種類があります。
絵本を自作するメリットとデメリット
絵本を自分で作るということにはとても多くのメリットがあります。自作といっても出版するからにはプロの手による過程が入るので、出来上がった作品を見たら驚くかもしれません。完成した絵本は非常に完成度が高く、売り場に並べられたとしても見劣りしないと思えることでしょう。出版する作品は出版社ならではの高い技術が駆使されるので、想像以上に素晴らしい出来栄えになるわけです。作品を手にすれば、出版してよかったと心から思えるに違いありません。
しかし、残念ながらデメリットもあるので事前に知っておくことが必要です。デメリットとしてまず挙げられるのはお金がかかるということです。一昔前であればさらに多くの費用が必要だったともいわれていますが、現在でもやはり一定以上の費用がかかるのは免れません。金額はピンキリともいえますが、安くても15万円は見ておいた方が良いでしょう。
逆に費用をかけようと思えばかけられる部分はたくさんあり、合計すると80万円を超えることもあります。費用の中身は、絵本のページ数やサイズなどによることはもちろん、カバーの種類やカラーなどによって大きく変わることになります。また、ネットショップだけではなく、実店舗にも置きたいと思ったらそこでも費用が上乗せされていくことになります。
自費出版の費用をどう工面するか?
自費出版という言葉どおり、自分で出版するからには資金は自分でまかなうことになります。
しかし、出版助成金やクラウドファンディングといった方法を利用することで出費を少なくすることもできます。
自作絵本の出版に向けて
もしも自己資金はないけれどもどうしても出版したいといった場合には、上記の方法(資金集め)を検討してみることをオススメします。出版助成金というのは、日本学術振興会や大学、公益団体などが実施している制度によるもので、出版に関わる費用を助成してもらうことができます。
そして、もう一つのクラウドファンディングは現在非常に多くの人が活用している方法です。これは、群衆(crowd)・資金調達(funding)という2つの言葉を組み合わせた造語で、ネットを介して人々から資金を募るという仕組みです。例えば、自分が絵本を作りたいと思ったらクラウドファンディングにプロジェクトを発表し、応援してくれる人に資金を提供してもらうというわけです。
提供金額次第では自己資金ゼロでも出版が可能となるでしょう。このようなクラウドファンディングサイトはネット上にたくさんあり、絵本のプロジェクトもたくさん掲載されているので見るだけでも参考になるはずです。
出版社に連絡してみよう!
費用が何とかなったら、あとは出版してくれる業者を見つけることになります。自分が出版したい絵本のイメージを決め、それに沿ったプランを提供してくれる業者を見つければ良いのです。
ネットにはさまざまな出版社のサイトがあり、自費出版の自動見積もりページのあるところも多いので利用してみると良いでしょう。イメージと実際にかかる費用とのバランスを調整してみることが可能です。問い合わせをすればアドバイスももらえるので、ここぞという出版社が見つかったら連絡してみることです。
本気で出版したいなら行動あるのみ
出版社が決まったら自分のイメージを伝えて見積もりをしてもらい、納得がいったら正式に契約を交わします。その後、まずは原稿を郵送することになりますが、ネットでデータを送れば良いというところも多いので確認してみましょう。
支払い方法は出版社によってさまざまで、契約時点で一部を入金する必要があるところもあります。その場合は入金がされ次第、出版社で送ったデータの製作がスタートすることになります。制作が終了すると、手元に校正版が届けられます。プロが施したレイアウトや美しい表紙などを手に取って、自分のイメージした通りになっているかじっくりと見てみましょう。このタイミングが、多くの人が出版の実感が湧いてくるうれしいひと時です。校正版に何か修正したい箇所があればチェックして返送しましょう。
出版社に届いたら校正作業が行われ、いよいよ印刷ということになります。本刷りは校正版と色が異なる場合がありますが、出版社によってはオプションで本刷りの色を確認することも可能なので気になる方は聞いておくと良いでしょう。本刷りしたものを確認してOKということになれば印刷がスタートし、製本をして出来上がりです。
いよいよ、ネットショップや実際の書店で自作の絵本が並べられることになります。絵本を作ってみたい、既に作ったものが家にある、という方は、これを機会に出版を検討してみてはいかがでしょうか。実際に手にした時の感動はひとしおとなるに違いありません。
絵本出版のあれこれ
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