自作の絵本を出版する方法とは?満足する一冊を目指そう

絵本を自作するのは意外と簡単?

子どもの頃に夢中になって読んだという絵本が一冊はあるのではないでしょうか。きれいな色がたくさん使われている絵本が大好きだったり、楽しく不思議なストーリーを何度も読み返したという方も多いことでしょう。

そして、自分もいつか絵本作家になれたらな、という憧れを持っている方も少なくないはずです。絵本作家と聞くと少し敷居が高く感じられるかもしれませんが、自分で創ったオリジナル絵本を出版することは実はそれほど難しいことではありません。

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絵本の「基本」さえ押さえておけば問題なし

絵本を創作する過程は作家によってもさまざまですが、絶対に必要となるのはストーリーとイラストの二つです。

また、これから絵本を自分で作ってみたいと考えている場合は、読んでくれる人々に伝えたいことをまずは決めるようにしましょう。最初に伝えたいテーマを決めておき、それに沿ったストーリー展開をしていくというのが絵本作りの基本となるからです。

ストーリーを展開させるというのは、「起承転結」を考えてみるとスムーズにいくはずです。「起」というのはストーリーのはじまりであり、「承」でそのストーリーを大きく進めていきます。全体の8割が「承」の部分に当たるといって良いでしょう。読みながら、ドキドキワクワクがもっとも高まってくるのがこの部分です。また、次の「転」でストーリーの山場を持ってきてテーマを前面に押し出すようにします。内容によっては山場のシーンにハラハラすることもあるでしょう。そして、最後の「結」でストーリーを決着させて終了となります。読み終わって大きな感動に包まれるかもしれない、というとても重要な部分です。

このようにストーリーを展開させることができたら、次にすることは台割表(だいわりひょう)を作ることです。台割表というのは、それぞれのページに割り振るストーリーやイラストを決めた一覧表のようなものです。台割表は、すべてのページに番号が振られていれば特に必要はないのですが、印刷する際にページの順番を間違えないことを目的に作ります。完成してからページの順番が違ったというのが判明してはまた一から印刷し直さなければならないので、台割表は絶対に必要なものと覚えておきましょう。また、台割表はネットで検索すると無料でダウンロードできるものがあるので利用すると手間を省くことができます。

台割表が出来たら次はイラストを清書し、印刷するためにスキャニングなどでデータ化します。または、原画を持ち込んでスキャニングしてもらえるところもあるので出版社に確認してみると良いでしょう。自分で機械を買わずに済むかもしれません。そして最後に印刷をして製本という運びになります。

出版は編集者との打ち合わせからスタート

このように自作した絵本を出版するには、実際には出版社の編集者と打ち合わせをするところからスタートします。どのような絵本を作るのかという方向性を固め、本のサイズ(判型)に合わせて原画を描いていくことになります。判型は絵本の内容によって相応しいサイズというものがあるのでそれに基づいたサイズにしましょう。

原画は本描きで、文字を入れるスペースや配置も考慮します。Corel Painter(コーレル・ペインター)やAdobe Photoshop(フォトショップ)、また、Adobe Illustrator(イラストレーター)といった各種ソフトに対応しているところもあるので確認してみましょう。このようなソフトは、手軽にできるのに非常に美しい出来栄えが期待できます。

原画とテキスト(原稿)が出来上がったら次は入稿です。デザイナーに原画とテキストを渡して表紙などをレイアウトしてもらいましょう。また、原画にはトレーシングペーパーの上からページナンバーや書体といった指示を書き込んで入稿してもらいます。1回目の印刷が行われたら次は校正です。校正用紙が送られてくるので、テキストの間違いがないか、色はイメージ通りかなどをチェックしましょう。修正したい点があれば赤ペンで書き込みをして印刷所に返送します。

その後は、いよいよ本格的な印刷が始まって製本作業に入ります。印刷方法には、オフセット印刷やオンデマンド印刷、デジタル印刷などいくつかの種類がありますが、最近はたいていオフセット印刷で行われています。オフセット印刷は、大量に印刷するのに経済的にできており、インクが密着することから仕上がりがキレイというメリットもあります。印刷終了後は、機械で紙を折りたたむなどして本の形に整えていきます。このような多くの過程を経て、ようやく一冊の絵本が出来上がります。

書店にも絵本を並べる場合は、発売日の数日前に書店に届くようにすることが必要です。編集者や印刷所とスケジュール調整を入念にしておきましょう。それぞれの締め切りが違うのでスケジュール管理をしっかりしていないとどんどんずれ込んでしまいます。子どもの頃からあこがれていた自作の絵本が書店に並んでいるのを見る瞬間は、きっと言葉では言い表せないほどの感動があるはずです。

もっと手軽で気軽に絵本を作るなら

また、そんなに手間はかけなくて良い、一冊だけきちんと製本されたものをプレゼントに使いたいといった方もいることでしょう。

そんな場合は、前述したような過程の多くを省略できるサイトを利用するのがオススメです。

商業出版というには程遠いですが、まずは自作絵本を楽しんでもらいたいと思います。絵本作家という職業ではなく、趣味としての絵本つくりからやってみましょう。

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気軽に自作絵本を楽しんでみましょう!

例えば「ehonkuru.com(えほんクル)」などは非常に簡単に絵本を作ることができてしまいます。

えほんクルでは、公式ホームページ上で作業をして校正することなく製本します。ホームページにサインインしたら、表紙やタイトル、各ページを作成します。挿入する画は2,500点以上のイラストから選ぶことができるので、自分で作成する必要はありません。

すべてのページを製作したらプレビューで確認して必要があれば修正します。あとは、製本の申し込みをするだけでOKという手軽さです。印刷が終了次第、手元に自作の絵本が届けられます。非常に簡単ですが品質は高く、書店に並べたとしても遜色ないものが出来上がります。自分で描いた画は入りませんが、自作の絵本を初めて作るという方には良いのではないでしょうか。

本気で商業出版をしたい方へ

自作絵本つくりは実際にやってみると楽しいものです。次の段階として、不特定多数の人たちに見てもらいたいという気持ちが出てくるかもしれません。

その場合は、しっかりと編集のプロと一緒に作る必要があります。なぜなら、読者は「絵本を購入する」わけですから、単なる自作絵本レベルでは読者を満足させることはできないでしょう。

第三者の目(プロの視点)は、あなたの作品を「単なる自作絵本」から「販売される絵本」にグレードアップしてくれます。それだけ『商業出版』(一般ユーザーが購入できる本)は難しいということです。少しハードルは高いかもしれませんが、挑戦してみて損はないと思います。

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